自分の時間を持つことはとても大切である。
さらにはその時間を読書に費やすことができればなお良いと思う。
大学生の時に読んだ物理学の本に出てきた「寺田寅彦」
やけに彼の書く文章に惹かれて気付けば毎日彼の作品を大学の図書館で借りては読んでいた。
彼の作品は、今書き上げたかのようなものが多い。
まさか、100年も前の作品だとは思わないくらい、今を生きている。
20年間もの間、この素晴らしい方の作品を読んで来なかった自分に後悔すると同時に、これから彼の作品を読んで、科学者として文学者としての彼の人生を追いかけることができることに喜びに胸が高鳴った。
本当に素晴らしいものばかりだ。
選りすぐりの作品が載っているのがこの本だ。
この本を読んでもらえれば彼の魅力を感じてもらえるだろう。
今話題の、
「正しく恐れる」という言葉。
彼の作品から抜粋させて頂くと、
「ものをこわがらな過ぎたり、こわがり過ぎたりするのはやさしいが、正当にこわがることはなかなかむつかしい」
我々は、感情でなく科学知識を持って状況を正しく理解し恐れなければならないと認識させられた訳である。
ぜひ一度は彼の書く言葉の素晴らしさを実感して頂きたいと思う。
彼の名前を聞いたことのある方は少ないだろうが、夏目漱石の弟子であった。
実際に漱石の作品における登場人物に、彼がモデルになっているものがある。
私も彼の作品を子どもたちに伝えていきたいと思う。
15,119 thoughts on “お気に入りの本”